PEラインの編み数
PEラインというのはポリエチレンの繊維を編み込んで作られた糸です。
同じ糸でも編み込む繊維の数が違うものがそれぞれ売られている事が多く、主に4本編み、8本編み、そして12本編みの3つの編み数から選ぶ事になります。
このなかでも12本編みは非常に高価なため、ポピュラーな釣りで使用する方は少数派でしょう。(最近は安価な12本編みPEも登場しています)
多くの人は4本編みか8本編みのどちらかを使っています。
ちなみにどちらが使用者が多いか?というと、私の知る範囲では8本編みの方が人気です。
8本編みはしなやかで放出抵抗が少なく直線強度も高いため、4本編みのPEラインよりもPEラインの特徴が顕著に出ているのでPEのメリット&デメリットを感じる場面が多いです。
ではPEラインを使うからには編み数の多い8本編みの方が全て優れているかというとそうではありません。
4本編みのメリットとは
編み数の少ない4本編みにはいくつかのメリットがあります。
トラブルが少なく扱いやすい
4本編みの繊維は1本1本が太くなっています。
8本編みでは特にコーティングが剥がれてくると多少の傷ですぐに毛羽立ってしまいます。
例えばショックリーダーを結束する際も、結束に慣れない初心者のうちは8本編みの糸を傷つけてしまってリーダー結束部の強度低下に繋がったりしますが、4本編みなら多少乱暴に扱っても糸が切れる事はありません。
そしてしなやかさが少ない分、ガイドなどにも絡まりづらく扱いやすいです。
ラインを目視出来ないナイトゲームでは風があってもトラブルになりにくく気が楽になります。
擦れに強い
編み数が多いほうが強度が優れている、という認識をされている事が多いと思います。
単純に引っ張った時の直線強度で言えばその通りですが、先述したように4本編みの方が1本の繊維が太い為、根ズレには強いです。
ショックリーダーを結束していてもポイント次第でファイト中に根に擦れてしまう事はあるのでこれも一つのメリットとして考える事が出来ます。
価格が安い
4本編みを使う理由の多くが「価格の安さ」なのではないかと思います。
ちゃんとしたメーカー品でも最も安い部類なら1000円程度で買えてしまうので、その分交換の頻度を高くするというのも手です。
4本編みのデメリット
飛距離が出にくい
8本編み、12本編みに比べてラインの放出抵抗が大きくなるので飛距離が出にくくなります。
しかし、これは8本編み、12本編みに比べればという話で、4本編みでは飛距離が出ないという事ではありません。
それよりもコーティングの質が違うPEにしたり、号数を低くするほうが飛距離の向上に繋がります。
より飛距離を求めたい場合には編み数の多いものを選ぶのが良いかと思います。
ガイドに擦れる音がうるさい
繊維が太く表面がざらついているのでロッドに抵抗が掛かった時に擦れる音がします。
特に太い糸でメタルジグをジャークする時などは結構目立ちますし、コーティング剥がれたPEだと結構な音がしますので人によっては深刻かもしれません。
「ギュッ」というような音が鳴るのが嫌な方はシリコンスプレーなどを吹き付ける事で軽減することが可能です。
PE初心者には4本編みがおすすめ
メリット、デメリットを知ったうえで好きなほうを選ぶのが良い、というのが前提ではありますが、初心者の方におすすめするならば4本編みです。
何故ならトラブルが少なく扱いやすい、トラブルで巻替えになったとしても金銭的な損失が少ないからです。
これだけでも十分に選ぶ価値はあると思います。
まとめ
4本編みは「根ズレに強かったりトラブルが少ない分扱いやすく、値段も安い、PEラインとしてのメリットは8本編み、12本編みより少ない」
8本編みは「放出抵抗が少なく飛距離が出やすい、直線強度が高くPEラインとしてのメリットが目立つが、その分PEラインのデメリットも出やすい」
どちらを選ぶかで釣果に大きな差が出る事は無いので自分の好きなほうを選ぶのが一番です。
ただもしも迷ってしまう方にはとりあえず4本編みで始めて見る事をおすすめします。